浴衣と扇子・団扇(うちわ)①
浴衣に華を添える小物に扇子がある。
扇子には、様々な使い方や意味があって、祭り事や贈り物としても使われることが多くある。
着物や浴衣など和装の時にかばんの中にひとつ入れておくと、ちょっと汗ばむ季節や動いて熱くなった時などに手軽に涼をとることができる便利な道具である。
一般的に見かけることの多い扇子は、木やプラスチックの骨に薄い紙を扇状にはって、たためるように折り目が細かくついているものである。
100円ショップなどでも色々なデザインの扇子が安く販売されているので、気分にあわせた多様なデザインをいろいろと楽しむことができる。
浴衣と扇子・団扇(うちわ)②
<扇子のルーツ>
扇子のルーツは、もともと中国で発明された団扇に由来する。
この団扇が日本に伝わってから100年ほど時間をかけて、折りたたんで携帯しやすい形になったのが現在の扇子というわけである。
団扇は、あおぐ目的で使われるものだが、扇子はよりお洒落で美しい装身具として使われるようになり、扇子のデザインはどんどんと洗練されたものになった。
季節ごとに扇子に描かれる絵は異なっていて、季節にあわせた短歌などを書き込むことによって平安時代の人々は風流さを楽しんでいた。
現在でも人気の高い白檀(びゃくだん)の木でできた扇子は、平安時代には、女性が顔や口元を隠すために常備していたとされている。
<団扇(うちわ)>
ルーツが同じだからかもしれないが、浴衣といえば「団扇(うちわ)」というイメージも強く、浴衣姿で帯の後ろにさしておくだけでも季節感が増してさわやかな感じになる。
団扇(うちわ)は、カジュアルに使えて風情もあるのだが、折りたためずかさばるので、自分に合った大きさのものを選ぶのがポイントとなる。